こんにちは、パシフィック・イングリッシュです。
みなさんは「フォニックス」という言葉をお聞きになったことはあるでしょうか?
フォニックスとは、英語の発音とスペルの間に存在するルールを学ぶ音声学習法のことです。
アメリカやイギリスなど英語圏の国々では、子どもたちが小学校に入るとまず最初に学ぶ「読み書き」の基礎中の基礎と位置づけられています。
◆フォニックスとは?
前述したようにフォニックスとは
「発音とスペルの間に存在するルールを学ぶ音声学習法」のこと。
実は、英語には文字と音の間にたくさんのルールが存在するのです!
日本ではアルファベットの「A」は「エー」と読むと習います。
「E」なら「イー」、「I」であれば「アイ」…。
しかしフォニックスの学習では「A」を「ア」、「E」を「エ」、「I」を「イ」と読むように習います。
最初はアルファベット1つ1つの文字の音を学ぶところから始まり、
少しずつ文字と音のルールを身につけるようになります。
例えば「サイレント E」というフォニックスのルール。
これは「E」の2つ前の母音の音を変えるルールです。
「Kit」という言葉の最後に「e」がつくと、2つ前にある「i」の発音が変化するのがわかります。
「Tub」と「Tube」や「Tap」と「Tape」、「Can」と「Cane」にも同じルールが見られます。
アルファベットの文字と音の間に存在するルールを少し感じていただけたでしょうか。
このように英語の中に存在する文字と音のルールに関する学びがフォニックスであり、
このフォニックスを学ぶことによって、その後の英語学習で得られる英語力が随分と変わってくると言われています。
◆フォニックスを学ぶメリットとは?なぜフォニックスを学ぶの?
英語圏の国々では、なぜフォニックスがここまで重要視されているのか。それはフォニックスを学ぶことによって、大きなメリットがあるからに他なりません。フォニックスを学ぶメリットは大きく6つ。
1) 耳で聞いた英語を正しく書けるようになる
2)英語を読むスキルが上がる
3)見たことのない英単語に出会っても、正しく発音ができる
4)語彙や言語能力が自然に上がる
5)スペリングのスキルが上がる
6)英単語の音節が自然と身につく
文字と音の間のルールを学ぶことによって、耳にした英語の音を正しく文字に書き表すことができるようになります。それと同時にネイティブの正しい発音で英語が話せるようになり、発音が劇的に向上します。
そして英語の音を文字化できることによって、はじめて出会う英単語も正しく読むことが可能に。同時に正しいスペリングができるようになり、自分の力で英語を読めるようにもなります。
そして、自分で英語の読み書きができることによって、自然と語彙力も上がると言われています。
これが「フォニックスは、読み書きの基礎中の基礎」と言われる所以なんですね。
◆フォニックスを学ぶ適齢期
英語圏の国々の子どもは幼稚園・保育園期に入る3歳頃から少しずつフォニックス学習の準備として「Nursery Rhymes(童謡)」を歌ったり、言葉ゲームをしながら、似たような音を持つ言葉に親しんでいきます。
英語が母語ではない日本人にとってのフォニックス学習の適齢期は3〜8歳。
はじめる時期に関しては就学前をオススメします。
この時期の子どもは耳がとてもよく、微かな音の違いも聞き分けることができるので、正しいネイティブの英語発音を聞き取ることができます。ピアノなどの習い事も、早くからはじめると絶対音感が育つ、なんて言われるのも、この時期の耳の良さに関係しています。また就学前の3〜5歳は右脳の活動が活発な時期なので、フォニックスを「感覚的に」身につけることができるのです。
また、就学してひらがなを学ぶ前というのもポイントです。各ひらがなの文字に音は1つしかありません。「あ」の音は「あ」だけです。しかし英語では「A」を「ア」と読む時もあれば「エイ」と読む時もあります。ひらがな50音を覚えた子どもが、英語でフォニックスを学ぶと理解が追いつかなかったり、混乱することがあります。そういった状況を避けるためにも、就学前にフォニックスをスタートさせることがベストだと言われています。
◆おうちでできるフォニックス学習
親御さまの英語力に関係なく、おうちでできるフォニックス学習は実はたくさんあります!
大切なのは、お子さまにとって「楽しく」「繰り返し」「読む、書く、聞く、話すのいろいろな角度から」英語に触れ、使ってみるということです。
英会話教室に通い、ネイティブスピーカーの先生から直接レッスンを受けることだけが、身につく英語学習ではありません。
ビデオ動画や音楽など、ネイティブの正しい英語にアクセスできる環境を整え、お子さんと毎日少しずつでも英語の童謡を聞いて一緒に歌ってみたり、動画を一緒に見てみたり、ゲームをしてみたりすることで、お子さまの耳にたくさんネイティブの正しい英語を聞かせてあげることがとても大切です。動画サイトで英語の絵本の読み聞かせなんかもいいかもしれません。
こうしたフォニックスをはじめとする「英語の土台づくり」を意識することで、小学校中高学年からはじまる英語学習で得られる英語力はより大きなものになっていくのです。
著者:みっちー
コメント